門の書第3時の下段、
アポピスのすごいとぐろの前に、年老いたアトゥムの居るこちらの図。
↑ラムセス一世王墓。テーベマッピングPのサイトより。 ちょっと訳してみようみたいになってやってみた。
これは一部欠けてるのと、なんか途中っぽかったので、
セティ2世王墓(
こちらのサイト)から全文をチェック。
自分でやってみたあと、ホルヌンクのやつである程度修正したものを載せます。
irt n tm (n) ra:
アトゥムがラーのためにすること:
sAxt nTr, sxrt sbit
神を聖霊(アク)化し、反逆者を倒すこと。
(アトゥムがアポピスに言うこと)
sxd(w)=k, iwty aHa=k
「お前は逆さまのもの、お前は決して起き上がらない」
HkAw=k, iwty gm=k tw
「お前は魔法の(魔法をかけられた)もの、お前は決してお前(自身)をみつけない」
mAa (xrw) it=i r=k
「私の父は、お前に対して声正しい(正当である)もの」
mAa xrw=i r=k
「私は、お前に対して声正しい(正当である)もの」
dr=i tw n ra, sswn=i tw n Axty
「私がラーのためにお前を追い出すときに、地平線にある者のためにお前を破壊するときに」
in=sn psDt ra=sn xsf=sn* aApp Hr ra:
彼ら、ラーの九柱神、ラーからアポピスを追い払う者たちが言うこと:
"sn tp=k aApp, snt nqa qAb"
「お前の首を切り落としてやる、アポピス、切り落としとぐろを切り刻んでやる」
"nn tknw=k m wiA ra"
「お前がラーの聖船には近づくことはない」
"nn hA=k r dpt nTr, pr hh r=k n sTyt"
「お前が神の聖船に来ることはない、セチィト(ソカルの聖域)からお前に向かって炎が出てくるからだ」
"iw=n sip=n tw n Htm=k"
「我々はお前が滅びることを運命づけるものである」
anx=sn m Awt ra, m Htp xnty Imntyw
彼らは、ラーの贈り物と西方のものたちの筆頭者の供物で、生きるものたちである。
iw wdn=sn tp-tA xnp=sn qbHw m nb wAt xr ra
地上で捧げものをし、冷水を注ぐものは誰でも、ラーのもとの贈り物の主となる。
***
むっちゃアポピス倒してますね。ざく切り。
なんかアトゥムが腰曲がってて弱そうなんだけど、「ラーのために」がんばったんですかね?
ラムセス1世版のアトゥムの後ろの文は「彼は闇を照らす」ですが…私はじめの文は「アトゥム=ラーのために」(この九柱神が)すること、と思ったんですよね。腰曲がってるこの図の人もアトゥム・ラーかなって。nなかったしね…。でもあったら違うね…実際見てはないけど。
あ、なかったらどっちも九柱神のセリフになるからおかしいのか…。
この文の後半は、「ラーの九柱神」のセリフになってますが、
図では左の方に並んでる神々(文が右から左に読むので、図の順番としては左の図から右の図へ見ていくんですが、つまり右の図ははじめの図の左側にあるんですワカッテ!)みたいで、間に「DADAt xsft sbi 反逆者を退ける裁判員(議員)たち」と書いてます。
ラーの九柱神とかあるんだみたいな。裁判官(議員)たちなんだーみたいな。
訳について。えっと 最後のシメにパターンがあるようなので、どこまでが該当部分かは分かりました。セイチョウシター! が、文の区切りが間違ってたりしました…。ひとつ単語の区切りも間違えたし。まだまだだよ・・・ なんかiwとかないので動詞を全部名詞的に訳したんですけど(笑うとこ)、ホルヌンク全部動詞文で訳してない…? なんで?わかんない・・・・・。もしかしてセリフ内には主文とかないの?? でも特にマアケルウがある2文がちょっとよくわからない顔・・・同じこと言ってる? いや同じことをちょっと変えて言うことは他でもしてるけど…。 あとHkAが「魔法をかけられた」みたいな意味になるとは想像つかなかったし…。動詞なのこれ…? うまくいったとこはin=snのあとの長い主語が訳せたとこかな。 火を吐くのとこrが口だと思って「お前の口から炎がセチィトに出るから」みたいに訳しちゃったんだよ。そう訳したいならセチィトの前はnじゃなくてmなのかな…。 こうしてちょっと間違うだけで全然意味変わりますよね(笑)。**
ついでにもう一つ別の人が投下したこのやつ
ちょっとはじめの文見てみたら、HwtのあとHrそして神の竿ってこれハトホルやん!て気づいた瞬間からテンション爆上がりで(神さまのことかいた文章読みたい)
よし読んでみようと思って・・・で、it=s nb r-Drでラーかな?っておもって。
分からない単語を調べながら続きも見てったら
sbiの候補に「笑う」があった時点で、あ、あのやつだって気づいて嬉しくなっちゃって。
引きこもったラーさま(太陽)をハトホルが「元気づけ」て引き出す場面ですね。そうですホルスとセトです。これって有名なの日本だけとかじゃないよね…? たしかにアマテラス繋がりで紹介されがちだもんな…。
別の人が「R指定なんだけどほんとに訳すの?」って言っててマジそれなw 訳したけどw
短く切り取ってたし、文の区切りがはっきりしてたからやりやすくて…
物語文なんですね。やっぱ神話って感じじゃない、物語って感じ。「そして~しました」みたいな文が続く感じ。
そして、新エジって先生も言われた気がするけど、最後の文にbwpwyとあったのでやっぱそうなんだ…って思った…。
けど、その文が曲者で、この辺りからが、実際の文には載ってなかったのね。原典チェックしたけど・・・。先に神話集成見たけど全然無さそうだし。
ここはセト神が「俺強」って主張するはずのとこなんです… それまでほぼ忠実にヒエログリフに直してるのに、なぜここだけ?と不思議です。
で、このbwpwyなんですが、この文
bwpwy=i rx sDm mdw
となっていて
この「rx」が、「できなかった」と訳されてて、
rxに可能とかいう意味が元々あるのか、bwpwyとrxで「できなかった」となるだけで単体ではそうでないのか…
例文が、私が聞いたのも、出してもらったのも、同じとこから採ってて…。他のパターンを知らないんです…謎。
と、
宗教思想関係のものに触れられてうれしく忙しくエジ語やってたんですけど、
やるほどにわからないところが出てくる感じすごいっす…。
出してくれた人が責任もって説明してほしい>< 他のとこから見つけてきただけではとか思う、けど、どこかくらい知りたいよね…。