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古代エジプトのこと

古代エジプト関連限定ブログです! 宗教思想関連多め

アメンエムハト3世のピラミディオン(キャップストーン)

ここに書くか迷ったけどやったら自分にご褒美あげることにしてやる。

アメンエムハト3世のピラミディオン(キャップストーン)。
 ピラミッドのてっぺんにあるやつですね。

Public Domain
 4面すべてにヒエログリフがあります。
 読んでみようみたいな。
 なんか2行だしどうにかなるかなと思ってやってみて、あとで答え合わせしようと思ったんだけど
 正面のやつしか答えが見つけられなくて困ってます。
(しかもたいてい上の行しかなくて、下の行の訳ちょっとまちまちっぽい)
 まさか答えが見つからないとは思わなかったよ。有名そうなんだもん。
 他の面の読み方の答えを知っていたら、教えていただけると嬉しいです…。
 明らかな間違えの指摘とかでもありがたいです。
 このブログではそういう指摘は常にwelcomeです。よろしくおねがいします。

 とりあえずこれが出されてですね。↓

 正面の装飾的な部分にも文字あるしなんなら意味もあるんですが…
 有翼日輪はホルベヘデティ(エドフ(ベヘデト)のホルス)まあ太陽神のことかなあ。その下の両目とnfr×3は、ptr nfrw「美を眺める」と解釈されていると思います。ステラでよくありますこのデザイン。
 その下はアメンエムハト3世の王名です、左がサ・ラー(「太陽神の息子」つまり誕生名)右がネスウ・ビティ(「上下エジプト王」つまり即位名)でさいごdi anx Dt「永遠に生きよ」です。
 上からいきます。
 一応実際書かれてる文字を確認できるレベルで(画質が良く文字がしっかり判別できる画像がなんか少なかった…)確認したら、だいたい合ってた、ので、このまま訳します。

●正面(東側) 
・上の行(←右)
Dd-mdw: wn Hr nsw-bity nb tAwy [ni-mAat-Ra] mA=f nb Axt DA=f Hrt
話される言葉:「上下エジプト王『ニマアトラー』の顔(視界)を開け、彼(地平線の主)が遠くへ漕ぐときに彼(王)が地平線の主を見るために。」
di=f xa sA-Ra [Imn-m-HAt] m nTr nb-Dt itm-sk
彼(地平の主)がラーの息子「アメンエムハト」を永遠の主、不滅の星として昇らせますように。

・下の行(はじめの一部以外、←右)
Dd-mdw in Ra: di.n(=i) Axt nfrt n nbty iti-iwat-tAwy Htp=k Hr=s mr n
ラーによって話される言葉:「(私は)善き地平線を、二女神、両国の遺産を継ぐもの、に与えた、あなたが望むときにそこで憩うために。」
Dd-mdw in Axt: Htp=k Hr=s mr n
地平線(の主?)によって話される言葉:「あなたは望むときにそこで休むだろう」
(このnが何かよくわかりません…主語が略されてるのかなと思って訳したけど…??)

●南側
・上の行(左→)
Dd-mdw dd imiwt tp-Dw=f HA nsw-bity nb-ir-xt [ni-mAat-Ra] Xnmw st-Imntt m-Xnw xm:
イミウト、彼の山の上の者が、上下エジプト王、行動の主(王)『ニマアトラー』に会葬者、西方砂漠(墓地)に入る者たちを与えることについて、祠堂の内側で話される言葉:
(HAを会葬者として訳したけど、違うかも…。m-Xnw xmはどこに入るのか分からない感)

i! nb-Htp-nfr imy=s, di=s iwaw=f nb nHH Hr Dt///
「おお、その中にある良き供物の主よ、それが彼にすべてを継がせるように、繰り返し、永久に・・・」
(imiwtはおそらくアヌビスのことだと思う…。sが何を指しているか分からないんだけど供物の主って女神なんかな? nHHとDtの間のHrも何かちょっと分かんない)

・下の行(はじめの一部以外、左→)
Dd-mdw in imiwt: rdi.n(=i) bw nb nfr wab Ax n Imnt-nfrt n nsw-bity nb-tAwy [ni-mAat-Ra] sHn.n sw Htp=k Hr=f
イミウトによって話される言葉:「(私は)善き西方の、善き清き有益な場所を、上下エジプト王、両国の主『ニマアトラー』に与えた、あなたがそれに満足するようにそれを命じた。」
Dd-mdw in Imnt-nfrt: Htp=k Hr=s (mr n?)
善き西方によって話される言葉:「あなたが(望むときに)そこで休むだろう。」

●西側
・上の行(←右)
/// wr spHt Wsir nb tA-wr Xry?-rdwy nTr-nfr nb-tAwy (nb-)ir-xt sA-Ra n Xt=f [Imn-m-HAt]
・・・大いなる大腿、オシリス、アビドスの主、両足の下にあるもの(?)、良き神、両国の主、行動(の主)、ラーの身体の(実際の)息子「アメンエムハト」
PtH rsw (inb)=f /// nb /// anx mry /// /// ///
プタハ神、彼の壁の南にいる者、・・・生命の主、・・・愛されし・・・

・下の行(はじめの一部以外、←右)
Dd-mdw in ptH: rdi.n(=i) anx Dd wAs nb n nTr-nfr Hr-nbw waH-anx [ni-mAat-Ra]
プタハ神によって話される言葉:「(私は)善き神、黄金のホルス、永続する生命『ニマアトラー』に生命・安定・支配権すべてを与えた。」
Dd-mdw in skr-Wsir anx nTrw nb n /// /// /// /// /// ///
ソカル・オシリス、・・・で神々すべてを生かす者・・・によって話される言葉:「・・・」(?)

●北側
・上の行(左→)
Dd-mdw: qA bA nsw-bity [ni-mAat-Ra] r qAw sAH snsn=f dwAt
話される言葉:「上下エジプト王『ニマアトラー』の魂を高くせよ、サフ(オリオン)、冥界で彼の同胞である者の高さまで。」
(rを比較で「~より高く」と訳しているのがありました…)
Ra smn=f sA-Ra [Imn-m HAt] Hry-tp xA bA=s mHw Nt Htpt Hr=s
ラーの息子「アメンエムハト」、ネイト女神が休んでいる北方(の空)にある千の魂の長、彼を堅固にするのはラー神である。


***

 うん…間違ってるとこいっぱいあると思う…。
 自分で気付けないから困るんですよね…。

 とりあえず
 4面それぞれの神に言及してる感じで
東はラー、南はアヌビス(と、アメントネフェレト)、西はプタハとオシリスとソカル、北はオリオンとネイト。
 北をあわせて東の方、南をあわせて西の方とかそういう感覚だったんでしょうか…。 

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あやめ
自己紹介:
 古代エジプトについて趣味でいろいろ。
 ド素人が楽しくやってるだけのブログ。間違いもいっぱいあります。気付いたら直します。ご指摘感謝です。
 エジプト語読んでみる、とか書いてますが、ほとんどは訳を参考に、元の表現を確認しているだけ。文法がふわふわ。
 気が向いたときやるかも、みたいな。

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