古代エジプト関連限定ブログです! 宗教思想関連多め
●最古の染料
http://www.msnbc.msn.com/id/32362118/ns/technology_and_science-science/
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今日まで使われている色の、もっとも初期のものとして有名な例を発見した研究者によると、
4000年前エジプト人はアカネ染料(赤色色素)を作る過程をマスターしていたそうです。
ごく微細な量の染料からでも研究できる洗練された技術によって、メトロポリタン美術館のマルコ・レオナ氏は、古代エジプトの矢筒の革の破片に付着した色を分析することができました。
この色がアカネ染料だったという発見は、植物から染料を抽出し、それを色素に変えるために必要とされる複合科学の知識の、もっとも初期の証拠である、と、火曜の国立科学アカデミーの会報でレオナが報告しています。
この発見は今まで知られていたアカネ染料の使用より約700年も早いものになります。
アカネ染料は中世でもっとも人気となり、オランダの画家ヨハネス・フェルメールが多くの赤い色合いや艶出しに用いました。
「有機的な着色剤の使用法の写しは、貿易経路を追い、また考古学的なオブジェクト間の関係を識別し、偽物を検知し、芸術品に帰着する方法を提供します。」
とレオナは記しました。
レオナはラマン分光学と呼ばれる技術を洗練しました。それは光の散乱に依存します。その工程は、一般的にはアカネ染料やその他の染料にふさわしくありません。しかしレオナは発見物を増幅することができ、低レベルの化学物質さえ検知できる小さな金属粒子を使用し、結果を高めることができました。
アカネ染料を写すことに加えて、彼はイタリア・フィレンツェの1500年代初頭の画家フランチェスコ・グラナッチのワークショップから、『Saint John the Baptist Bearing Witness』(http://www.flickr.com/photos/peterjr1961/3448761019/)の絵画に用いられた赤がケルメス(ケルメスナラという植物に寄生するカーミンカイガラムシの雌から作る赤色染料)であることを突き止めました。
ケルメスは昆虫の体から取れる染料で、新大陸からコチニール(コチニールカイガラムシの雌から採る赤色色素)が輸入されるまでヨーロッパで一般的でした。
そして1150年~1210年に位置づけられるモーガン・マドンナの赤色はラック染料(ラックカイガラムシの雌から分泌される天然樹脂)であることが分かりました。それはアジアから始まり、おそらくイスラム教の商人によって南ヨーロッパに輸入されたのでしょう。
レオナによると、これは15世紀より前にヨーロッパの芸術でラック染料が用いられたことについて初めて文書化された例です。
彫刻ははじめプロバンスの堺にあるフランスのオーヴェルニュ地方で保管されただろう(そこは数十年後のラックの輸入の貿易記録がある)と記しています。
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ドレスの帯紐の赤はアカネ染料なのでしょうか。
アカネは根から朱赤~赤紫の染料をとるようです(それで茜=赤根)……。種類によって鮮やかさなどにも違いが出るとか。セイヨウアカネは赤が濃いとのことですが、エジプトではどんな茜が用いられたのでしょう。
花は赤くないですね。色がないというか。(白というより緑がかってます。小さいし)
http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_1323.htm
この植物もあったのでしょうか。それとも根を輸入?
染料の話、もう少し知りたいなと思いました。
それにしてもカイガラムシばっかり……。
カーミンカイガラムシのカーミンが、赤色の名前の元だとかいう話があります。カーマイン、クリムゾンなど。
カーマインとクリムゾンは、イメージ的には違う色だけどなあ(後者の方が紫がかってる)……。
天然の色素は虫を使ってるからどうか、なんて話が時々取り上げられますが、
虫を使ってるからって何が「どうか」と。
植物ならよくて虫ならダメなのかな……。
あ、でも気持ちは分かります。私も虫さんと仲良くしたいわけではないので……。でも、それとこれとは別ですよね。