門の書(セティⅠ世王墓、KV17)見てたら
ものすごい長いヘビが
三匹いた。一番上はロープだったよ(笑)!!! 蛇は2匹。
Carole Raddato from FRANKFURT, Germany, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons
でもこれもしかしたら名前を書いてないかも…。門の書の本は持ってなくて><ほしい
ひとつ、一番下の蛇さんだけ、前に名前っぽいのがありますが
神名録(ハーニッヒの辞書のうしろの)に乗ってないし、どう読むのかはっきりわからん。
mnt(-xAst)?
とぐろとか要所ごとには名前在るっぽいけど…後ろの神様の名前のような感じもするしな…いやでも一番下は名前にしては短すぎるし、もしかして右から左へ名前が横長に書いてあるとか…??。(いやアムドゥアトではそれらはそれぞれの神名だった)
アムドゥアトだと、上の文に説明があって、名前も出てくることが多いんだけど、うーん……分からん。
しかしセティⅠ世ってことは
18王朝くらいにはすでに門の書とアムドゥアトはあったということですね。
天の牛の書も初出はツタンカーメンだし
おもったよりけっこう早いうちにまとめられたのかな…。
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いきなり昔に戻って
こちらは古王国。カーエムセヌウの偽扉(の、一部)です。
(メトロポリタン美術館所蔵)
第5-6王朝と説明が。
うちはあれ、古王国くらいのやつがけっこう好きなんですけど
第4王朝までの偽扉って、「王による供物」構文の下に神名があんまないんですよね。
自分よく「ヘテプディネスウト(王による供物)」とか「イマアキイケル(~に尊厳を与えられた)」とかから神名を探すんですけど、
これらの後ろに神名がない。
見てください。あっても「ネチェルアア(大いなる神)」。尊厳を与える人は「ネブエフ(彼の主人)」ってこともあるんですが。誰だよ。王さまかな。
神聖なものは明示しない、みたいな習慣がありそうかもしれません…。
そういう場合、神名って、あっても肩書の中か名前の中くらい…。
これは、一番上(クリックして大きく見た場合)の横書きの文に、
ヘテプディネスウトのあとにアヌビスがいます。縦にもいるかな。
だけど、オシリスがいないんですね。
こういう構文でオシリスがいないって、中王国以降はかなり珍しいとおもいますが
この時代はけっこうあります。
ていうか、5王朝より前はまずオシリスは見つからない。(神の名前がないことが多いかも)
だから、オシリス神は第4末から第5くらいに出てきたのではないかと言われてます。
(博物館や図録で「第●王朝」ってあっても、厳密には分からなくて。研究者によって意見が違って、考察してる論文があったり…。肩書や文字の形、表現の仕方とか見るようだけど…)
あとこの偽扉
この人物が太陽神殿に勤めていたとかで
ヘムネチェル(神の僕、つまり神官)のとこにラー神の表記があるんですけど
太陽、と、神の竿にとまる隼。ですよね。
後代に見慣れてる図ではないんですよね。
あの、「座ってる神」の図もないみたいで。
あれは元々オシリスか、それ以前には外国の神を表現するのに使われたヒエログリフだという説明を見たことがあります(実際どうかまではチェックできてないですが…古王国より前の資料をチェックするの難しげ><)。
きになりますねー。
ヘテプディネスウトのあとに神名が来るようになっても
かなりの場合アヌビスなんですよね。
オシリスが出てくるものでも、アヌビスは欠かさないみたいな。
いや自分がチェックしたの40例くらいなので、他にもいろいろあるかもですが。
(他の神の名前も見なくて。まあケンティアメンティイウが一例あったくらい…)
オシリス謎ですわー。オシリスの起源明らかになるといいのに。
と思ってゴロゴロ過ごしてます。