古代エジプト関連限定ブログです! 宗教思想関連多め
http://blog.britishmuseum.org/2012/01/12/amara-west-2012-impressions-in-time/
大英博物館の発掘ブログを訳します。
****
アマラ西2012
by ジュネーブ大学 マリアVandenbeuschこの地域での家の建てられ方は、いくつかの点で、恒久的なものとなりました。
特に屋根がそうです。
現代の天井は(私たちが小さな断片から再構成しなくてはならない)古代の屋根がどのように作られたかを示すことができます。
それは発掘現場近くの村に建てられた現代の家で容易に見ることができますが、古代の家に関しては、もう少し複雑でした。アマラ西では屋根が残っていません。壁と床だけが残っています。
けれど何もかもが失われているわけではありません。
パッと見、たいした印象をもたらさないような泥の「痕」がとても役に立つのです。
それらは、屋根を作るときに使ったさまざまな素材と、層の違いを、記録しているのです。木と、ほかの植物の素材はずっと前に、シロアリに食べられ失われました。
しかし、泥についた「痕」がわれわれに、大きな梁(はり)と柱が使われていたことを伝えます。
われわれのディグハウスの屋根も同じ方法で作られていますが、今は金属の梁(時には使われなくなった鉄道の線路から)が好まれています。泥の「痕」でいくつか見ることができるように、葦とヤシの葉のような草を重ね、ときどき束に結んだ物は、二種類のマットと一緒に広く使われています。
マットの織り方は、この地域で今も作られ、使われつづけているものと、非常に似通っています。時間と文化の隔たりはあるものの、現代の家は古代の屋根に対するわれわれの理論と再構築をテストするための場所として機能するのです。
いくつかの技術は、北スーダンで、何千年もの間変化しながら生き延びてきました。
おそらく、その地域の気候と素材が、最もよくフィットするからなのでしょう。
*****
ブログ内に写真がありますが(一番下:カリファ・ハウス・ミュージアムより)
言葉で読むより、目で見たほうがずっと分かりやすいですよね。
古代の屋根の様子です。
そのひとつ上にある写真は
泥についた植物(草?)の痕、紀元前1100ごろのものだそうで
こういう模様、葬祭殿なんかの壁や柱の模様とかと似てるなあと…。
古代エジプトの建造物の「模様」は、だいたい元使っていた素材(葦など)を模しているものが多いと聞きましたが
これを見ると、なるほど、という感じがしますね…。
あまりに綺麗なので、何か転がして型をつけたのかと思うほどで(笑)。
マットか何かの痕でしょうか、とても整っていますよね。