古代エジプト関連限定ブログです! 宗教思想関連多め
●サッカラの復旧
http://drhawass.com/blog/restoring-saqqara
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サッカラに行くといつも、私は階段ピラミッドを見たくなります。
ですから最近訪れたとき、SCAがこの遺跡のあちこちで復旧作業をしているのを観察できて、嬉しかったのです。
階段ピラミッドは、第三王朝のジョセル王の治世に建てられました。
この印象的なモニュメントの設計者は、大臣イムホテプでした。
しかしながら年月が一部を損失させており、この遺跡を保護するために復旧作業がはじまりました。
フランスのエジプト学者、ジャン=フィリップ・ロエールは、長年この遺跡の復旧作業に携わっており、近年のSCAのプロジェクトはこれを引き継いだものです。
階段ピラミッドの北側はすでに綺麗に復旧されており、今われわれはピラミッドの南側、状態のよくない場所での復旧作業を行っています。また近い未来、復旧に備えて、ピラミッドの西側(居住区のこと?)を取り除き発掘する計画でいます。
階段ピラミッドの中の、ジョセル王の埋葬室もまた破損しており、入るのは非常に危険です。われわれは、それを保護するためには天井と壁を支える足場を構築するしかないと決定し、イギリスのチームに支援を求めました。
王の石棺を取り除くつもりはありませんが、一度、埋葬室から出してその周りを修復するつもりです。
ジョセル王のピラミッド複合体の一部として、ピラミッドに関連した、「南の墓」と呼ばれる謎めいた建造物があります。
エジプト学者は一般的に、ジョセル王は彼のピラミッドに埋葬されたということで合意していますが、ピラミッドの真南に、王の図像を含むすべての王家の墓の特徴を備えた、もうひとつ別の墓があるのです。
「南の墓」の埋葬室は階段ピラミッド内部のものとよく似ていますが、ずっと小さいです。
この墓は、カー(王の霊)の象徴的な墓だとか、セド祭(王の統治を祝う祭典)で宗教的な役割を担っていたのだろうと考えられてきました。この墓は、ピラミッドの埋葬室よりも損失が少ないのですが、回復する必要がありました。われわれは今それを――ジョセル王の葬祭複合体の特徴であるユニークな青いファイアンス・タイルの壁も含めて、保存するために作業しています。
われわれは今、サッカラのセラペウムも復旧しています。
セラペウムは1851年にオーギュスト・マリエットによって発見され、聖なる雄牛アピスを埋葬するための一連の巨大な地下回廊で構成されます。
崇拝する動物を埋葬することは、プトレマイオス朝の末期まで、サッカラで非常に一般的でした。
われわれは12月にはセラペウムを一般に公開したいと考えています。
サッカラの遺跡は古代エジプト人にとって非常に重要で、多くのモニュメントが保存と復旧を必要としています。
古代エジプトの魔法を世界と共有できるように、SCAはこれらのモニュメントの保存に献身的です。
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今、南の墓の復旧作業中ということでしょうか?
青いタイルは、ピラミッド地下だけかと思っていたのですが、
南の墓の埋葬室にも、同じようにタイルがあるのでしょうか。
一番最後の一文がどういう意味か分かりませんが……魔法を共有ってどういうことだろう?
そのままの意味(夢のような魅力、とかそういう意味?)なら、ザヒ博士らしいような気もします。