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古代エジプトのこと

古代エジプト関連限定ブログです! 宗教思想関連多め

『大ピラミッドに隠された二つの部屋』入り口は?(2)

『大ピラミッドに隠された二つの部屋』入り口は?(2)

http://www.talkingpyramids.com/two-secret-pyramid-chambers-revealed/
の、下のほう、更新部分です。

一つ前の記事で訳していたものhttp://siryoumemo.blog.shinobi.jp/Entry/189/の、続きです。

 では、また意訳してみます。

*****

  * 更新 *

 私がこの記事を投稿したあと、ジャン・ピエールが北側の石の配列の意義と、西の壁とどう違うかを説明する手紙を送ってきました。

 隠された入り口の上部にある石はその左右の石に支えられている、という手がかりはそう単純ではなく、支えとなる柱廊(portico)が二列4ブロックの高さで作られ、頂上にまぐさ(横木)を据えている、ということでした。

----(以下、ジャン・ピエール・ウーダン氏の説明)----

 第二の入り口を隠すブロックのために、北の壁の後ろの通路が存在することを証明する図をいくつか添えます。
関連してるのは1つ上の石だけじゃなかった。奥が深い…
 北の壁にかかる何千トンもの負荷のすべては、壁に見せかけた(?)強力な柱廊(赤で示した)で支えられています。3つのブロック、それぞれ3.5トン以下程度のもの(黄色で示した)が封印ブロック(白で示した)の上にあり、それらも巧妙に、柱廊に支えられています。入り口のブロックだけが、全ての負荷から免れています。
この矢印で示したのが、入り口を封印しているブロックだろう、ということ
 封印ブロック(赤矢印)と上の3つは、柱廊の間に残された空間を埋めている。まぐさに長い亀裂が見える。
小さな亀裂という些細な証拠が、彼の説を裏付けているとか
 はじめのブロック、つまり入り口のブロックの上にあるまぐさは、Al-Mamoun がブロックの基底に穴を掘ったときに亀裂が入りました。――ご存知、この部屋の壁面は32mありますが、彼はちょうどこのブロックの基底を掘ったんです。興味深いことです――おそらく、葬儀のあとにブロックを押すのに使用した砂の形跡かたっぷり押しこまれたモルタルがあったくらいでしょう。

 まぐさの亀裂は、上部の第一の石と第二の石の間に小さな隙間があった証拠です。隙間は、封印ブロックを後ろの通路から押し入れるのに十分なゆとりをつくっているのです。

 封印ブロックもまた、右側が欠けています。まぐさに亀裂が入ったときに上からの負荷によって砕けたのでしょう。

 亀裂は第四列目の、柱廊でも起こっています。これらの詳細すべてが非常にわずかな解決の証拠なのです。
もともと隙間があったことは、「修復」のため埋めていることから明らか。それでもまだ…
 この図では、ブロック右側のゆるい接合部分が1988年にSCAの修復作業によって埋め合わされたことが分かります。こうして埋め合わせられても、この接合部分にはクレジットカードを差し込む余裕があるのです。

 さらに、封印ブロックの位置は残りの壁のものと同じではありません。同じクレジットカードを封印ブロックに沿って滑らせると、右の石につまづくのです。

 基底部分では、床の石版はAl-Mamoun(とヴィース)が穴を掘ったあと1998年に修理されています。
丁度「あの」ブロックの真ん前というのは、面白い偶然
(黄色で示したのが、Al-Mamounの掘った部分です)

 
 1986年に実施された微少重量測定(?Microgravimetry)で、ちょうどこの封印ブロックの後ろに陰性の異常(?negative anomaly )が示されました。


  『Microgravimetry probes the Great Pyramid』 1987年1月Geophyics magazine出版 より抜粋

 「主な陰性の異常(negative anomaly)は王の間の床の北西の角です」

 これは王妃の間で見つけることのできる同じ類の入り口と通路です。


 吉村教授と早稲田大学の調査隊がレーダーを用いた二つの調査を、1987年に王妃の間で行いました。どちらの調査でも同様の結果が得られ、公式報告で説明されています。
 (『エジプトの文化の研究 No.8 非破壊的なピラミッド調査(2)』)

 そこには、既知のものと平行して伸びる30mの長さの第二の回廊が見つかったと報告されており、この回廊は北向きの壁の北西の角から始まっている、とあります。<王の間も同様に>
王妃の間の、北側の壁。秘密の回廊があるらしい
 そしてこの第二の回廊の位置は北のシャフト(通気口)の位置についてを説明します。シャフトは、東と西の回廊の壁のちょうど間に挿入されているのです。
こんなのあり?と思えるほど、シャフトのねじれに回廊がぴたり一致…
 そしてそこにセットすると、このシャフトは王の間の二つの全室から伸びる回廊を避けるために西に向かって曲がらなければなりません。

 思い出してください、ピラミッドの入り口は北側にあります。王の間に行くために最も短くてすむのは、その部屋へ北の壁から入ることなのです!

 さて、西の壁についてですが、
 指摘されたブロックの上のまぐさにの上には、負荷を受け止めるための柱廊がありません。

こうして比較すると、確かに右(北)側の石の並びは変わってる
 何千トンという上からの負荷は全てそのブロックに注がれます。(この写真では、北の壁にある3つの隙間を埋めたブロックがよく識別できます)

-----(説明、以上)-----

******

 同じことをいくらか繰り返しましたが、
 北だけでなく、西にもあると思われた石が、実は北のものと様子が違うということが、細かく説明されていたようです。
 負荷の問題は、専門的過ぎて、よく分からないので、そうなのかあ、というくらいですが……。
 ここでも、ウーダン氏はあの、王妃の間から伸びる通気口の「奇妙な屈折」を理由に挙げています。説得力があるように感じます。
 王妃の間から伸びているらしい回廊の存在。同じものが王の間にあっても、不思議じゃない気がします(しかし王妃の間は一体なんなんだろう)。
 加えて、ここで説明された「既知の回廊と、第二の回廊の間から、通気口(と呼ばれるシャフト)が伸びている」というのは、なんだか意味深な感じがしてしまいますね。
 封印ブロックだと信じられている石の周りに、隙間があること(それを修復と称して埋めていること)も気になるところです。

 ひとつ、ブログの筆者(ウナス王のピラミッドテキストのページをまとめているヴィンセント氏)が提示した疑問(どうして王妃の間と同じ、北の壁の西の角でなく、少しずれているのか)については、どうもまだよく分からないという感じですが……。

 そういえば、図を見ていると
 ジャン・ピエール・ウーダン氏は、ピラミッドの入り口の少し行ったところの上部に、何か部屋があると、具体的なイメージを浮かべているようですね。
 どこから出てきたのかよく分からなかったのですが(汗)……。


 この説も、まったくこの通りかは置いておいて、
 無視できない説だな、と思いました。
 

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 古代エジプトについて趣味でいろいろ。
 ド素人が楽しくやってるだけのブログ。間違いもいっぱいあります。気付いたら直します。ご指摘感謝です。
 エジプト語読んでみる、とか書いてますが、ほとんどは訳を参考に、元の表現を確認しているだけ。文法がふわふわ。
 気が向いたときやるかも、みたいな。

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