古代エジプト関連限定ブログです! 宗教思想関連多め
●早稲田隊が3千年前のビール作りの長の墓を発見!(追記1/7:赤字)
早稲田隊の正式発表です(2014.1.7)
http://www.waseda.jp/rps/information/result/press/20140107khonsuemheb.html
2013年の12月29日に、ルクソールの西岸で発見されたようです。
いやいや、びっくりです!
この壁画の美しさを見てください…!
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-25593526
こんなものがまだ眠っているのですね……!
こちらも!! 天井の模様がはっきり見えます!
http://luxortimesmagazine.blogspot.nl/2014/01/the-way-to-start-new-year-ramesside.html?m=0
こうしてみると、
残っているのは一部なのでしょうか…。瓦礫がいっぱい…。
でもその一部が驚くほど綺麗…。
これは、修復でまだ綺麗な部分(剥がれ落ちたもの)が見つかるかもなのかな……?
アハラムの記事を(補足しつつ)訳します。↓ http://english.ahram.org.eg/News/90724.aspx
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日本の早稲田大学の調査隊が、
「Khonso-Im-Heb(おそらくコンスエムヘブ、祭の中のコンス神の意)」の墓を発見しました。
彼はムト女神のためのビール作りの長で、ラムセス朝期のgalleries(倉庫?)(間違いだそうです、どうやら「工房」)の長でした。
この墓はTT47墓(新王国アメンヘテプ3世の時代の高官、ハレムの長ウセルハト。BC1354年頃の人物だそうです)の前庭のクリーニング作業中に偶然発見されました。
コンスエムヘブの墓は2つの広間と埋葬室を備えたT字型をしています。
そして未完の墓(Honという名のいまだ不明の人物のもの)と繋がっています。
(正式発表を見ると、先にこの未完成の墓を見つけて、それからコンスエムヘブの墓の発見に繋がったようです)早稲田隊のチーフである近藤二郎教授。
「墓の保存状態は良く、墓主とその家族が様々な古代エジプト神の前に描かれた場面など、すべてが彩色されています」『口開けの儀式』の場面も墓壁の一部にあらわされ、その天井は鮮やかな色の幾何学模様で飾られています。中核(写真を見ると、口開けの儀式の描かれた下の段? 発表によると、その「天井の」中核に、太陽神賛歌とともに描かれているようですが、写真はまだ確認できていません)には太陽の船(図を見る限り、太陽の舟ではなく、葬儀用の舟。ミイラを運ぶ船だそうです。泣き女がいるようです)が描かれています。
考古大臣モハメド・イブラヒム氏は、アハラム・オンラインの取材にこう答えています。
「発掘作業が完了すまで周辺の警備を強化します」
「観光客を迎えるために、発掘後は包括的な修復作業を行うつもりです」
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http://www.theatlantic.com/international/archive/2014/01/discovered-the-tomb-of-an-ancient-egyptian-beer-brewer/282801/
この↑記事の下のほうを少し訳します。
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コンスエムヘブはビール醸造者であるばかりでなく、作られたビールを保管しておく倉庫の長でもありました。
彼の死後の休息の場は、彼の人生における役割そのままです。――黄金色に彩られ、活気に満ち、見る人を酔わせ(夢中にさせ)ます。
エジプト考古大臣モハメド・イブラヒム氏はこの墓の特徴をこう説明します。
「この素晴らしいデザインと色は、日々の生活を・・・彼らの宗教的儀礼に沿って、事細かに表しています。」
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壁画の彩色の鮮やかさ!
こんなに残っているなんて。こんな墓が未発見だったなんて!
壁画の美しさを強調されているということは、中には何も残ってないのかもしれませんね。
古代、墓を閉じた直後から盗掘があったようなので、しょうがないかもしれませんね…。
それにしても本当に美しいです。
死者の書の挿絵のようですね。 いやあ、驚きの保存状態です!
ルクソール・タイムスのものを見ると、
『口開けの儀式』の絵がかれた壁の左側には、おそらく墓主の姿を象ったものと思いますが、像があります。彩色されていますね!
↑どうやら墓主の像と思われていた、端に映った像は、墓主の「娘」の像だったようですね。墓主とその妻も、隣に像があるようです。
また、シャフトが発見されているが今は墓そのものを閉じているようで、シャフト下の埋葬室の発掘調査はこれからとなり、まだまだ発見が続く可能性がありそうです。