うーん。
ケムの町の主神。過去はケンティケムと呼ばれた
「ケンティイルティ」と同一の神で、
二つの名前を持っている隼神。
左右の目は太陽と月を表し、
「ケンティ・エン・イルティ」は、両目が見えない状態、
つまり、月も太陽も隠れてしまっている状態である、と。
【文庫クセジュ「エジプトの神々」フランソワ・ドマ著 大島清次訳】
には、そんな感じで書かれています。
ここにはまた、
メケンティイルティの名も、何の説明もなく、同じもののように書かれています。
「メ」がつくのとつかないの、何が違うのでしょう。
さすがに「別物」とは思えないのですが、「メ」の意味するところを知りたいものです。
有名な神様でも、まったく理解できていないです、ほんと……。
それにしても
この本、つい最近手に入れましたが、
今まで存在を知らなかったなんて、もったいない!と思っています。
神々の信仰に関係するヒエログリフを訳したらしいところが、いくつか見られます。
残念なのは、どこにその記述があったのか、明記していないこと。
あるいは、著者の考えた詩なのではと……いやまさか。
内容は、ほんの時々、もしかして少し古いかもしれないと思いますが…。
あ、でも、それよりも、文が難しくて理解がなかなかできません(笑)。
まだまだはじめのほうです。が、後に行くほど興味深いので、たぶん頑張れます。
西洋的な観点が多いのが、私にはちょっときついですが…。
でも、
第一章最後の節にある、
「プラトンの考えていた神々と、その同じ時代の人々がみとめていた神々とは違うのである。・・・」 のあたりは、大いに納得してしまいました。
ただこの通り、やっぱり、比ゆ表現が多いんですよね……。
またはじめの
ケンティ・エン・イルティの話に戻りますが、
この神の名のように、ヒエログリフで見たほうがずっと、その持つ意味が伝わるものってありますよね。
さて問題は、
なぜここで、ケンティエンイルティなのかと言うことで…。
他の神々がどう描かれていたのか分からないのであれですが…。
とりあえず、ケムの町は下エジプトにあったようですが、
棺に納められた人物とかかわりがあったのか、
そうでなければ、やっぱり
「ミイラの姿をした」この神も、
葬祭にかかわる神だったのでしょうか?
ひとつ前に描かれていたのは、どうやらアヌビスのようだし(ネクロポリスの守護神として)??
と、いうのは、今のところ想像です。